生産者のこだわり

製品にまつわるストーリー

星幸子

星幸子さんフォレスト・ベリー農園

シーベリーへのこだわり

フォレスト・ベリー農園で
シーベリーが採れるようになるまで

農園責任者の星幸子さんはお母様が元々無添加、無農薬派。そんなこだわりのご家庭で育ちました。

他と違う機能性のある植物を北海道のこの土地で育てたいと見つけたのが、当時日本ではどこも栽培を成功していなかったシーベリー。ロシア赤種、ロシア黄種、フィンランド種、中国種をとりよせますが、栽培方法のノウハウは全くありません。何度もトライ&エラーを繰り返し、シーベリーの木の声を聴きながら、栽培に最適な場所を探します。シーベリーは湿度が嫌いなことがわかり、風が通る木が生きやすい場所をみつけて栽培開始。圃場のどんな環境の木が一番元気か、枝ぶりが大きくなるか、実がなるのか、経験と実験と失敗をくりかえします。次第にシーベリーは花による受粉がないため、風が必要だということがわかり、山から川に風が吹き降ろすような傾斜地であり、水はけのよい土壌環境が必要ということがわかります。そこから苗木作成に10年かかりました。同時にバイオ、林業試験場などでトライしますが失敗。試行錯誤を繰り返し、現在の農園のスタイルに。まさに自然の声と木の声をきいてつくった農園なのです。

美味しい木しかのこさない

フォレスト・ベリー農園では現在ロシア赤種、ロシア黄種、フィンランド種を栽培していますが、当初植えていた漢方成分で有名な沙棘という中国種はどうしても漢方臭がきつく、栽培は成功したものの切り倒してしまいました。現在も、より美味しいシーベリーの木だけを残すため、さらなる美味しさの高みを目指し続けているそうです。

完熟収穫のこだわりと木への労り

シーベリーは完熟すると収穫時につぶれやすいため、多くの農園が枝ごと切り取るか、熟す前に手摘みの粒採りで早めに収穫します。フォレスト・ベリー農園は完熟にこだわっているため、振動式マシンを自社で開発し、導入しています。親会社が土木業のため、重機の操作や改造は得意分野。これにより収穫量は手摘みの3倍に。他のシーベリー農園では、粒採りはコストがかかるので枝切りのところが多いそう。しかし、実は木が子孫を残すために作るもの。葉ごと枝を切ることは自然の摂理からすると不自然で、結果、母体である木自体の生命力を弱めてしまうとフォレスト・ベリー農園は考えました。毎年、実だけを収穫し、木を労ることにこだわりを。まさに大地からのお裾分けだけを頂くという気持ちで、毎年感謝して収穫しているそうです。

むかわ町がシーベリー栽培に最適なわけ

このあたりは元々海が隆起して陸地になったところで、大昔はヨーロッパと繋がっていたところのためアルカリ質の土壌。山からの湧き水も硬水。そのため、このあたりからは化石や恐竜の骨などがたくさん発掘されます。その土壌に60キロ離れた活火山、樽前山の火山灰が降り注ぎ、そのお陰でとても水はけのよい、シーベリーにとっては奇跡のような土壌がうまれました。その火山灰土壌で北海道胆振地震では被害にあってしまいましたが、シーベリー農園は無事シーベリーの木たちの根に守られていたそうです。

星幸子のイメージ

星幸子(ホシサチコ)

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